【ルネサンスとは】⑤ 北方ルネサンス/特徴│「イタリアルネサンス」との違いは?

こんにちは、はてはてマンボウです。

 

今回は、ルネサンスの西洋絵画の流れを見ています。

 


 

 

 

【ルネサンスとは】④ 盛期ルネサンス/特徴(2)│ヴェネツィア派

 

前回までの記事はこちらをチェックしてくれ~

 


 

さて、今回はイタリアから舞台を移すよ。

「フランドル」

「ドイツ」

 

といった「北方」での芸術活動を見ていくよ。

梓

 

北方ルネサンスとは?

「北方」って?

ところで、この「北方」って、いったいどこのことなんですか?
ルネサンスによりヨーロッパの芸術活動の中心地となっていたイタリアの北部、

「アルプス山脈」よりも北側

すなわち、イタリアよりも北の方、ぐらいの意味だね。

梓
なるほど~。

ある意味、それだけイタリアというのは存在感があったわけマボねえ。

ちなみに、「フランドル」「ドイツ」がどの辺かというと、こんな感じ。
梓
  • フランドル

現在のオランダ南部、ベルギー西部、フランス北部にかけての地域

 

  • ドイツ

現在のドイツ、オーストリアを中心とした地域

 

はて。ドイツって、今のドイツとは違うマボか。
ドイツとは、この時点では、地域を表す言葉だと思った方がいいね。
まあ、だいたい、「ドイツ語を話す人たちが住んでいる地域」ぐらいのニュアンスかな。

「ドイツ」を名乗る国家は、この時点では存在しないしね。

梓

 

油彩画、細密な描写、聖書の「シンボル」

イタリア・ルネサンスと同様、北方ルネサンスでも写実的な描写が発達していく。

これに加えて、油彩画や、細密描写も特徴的だ。

梓

〔油彩画の技法はフランドル発〕

フランドル絵画の特徴は緻密で写実的な描写にあります。

これは油絵具だから可能になったことです。

フレスコ画は細かく描けないし、

テンペラ画ではグラデーションはつくれません。

 

早川裕子(2006)

『鑑賞のための西洋美術史入門』(視覚デザイン研究所)

 

ロベルト・カンピン『受胎告知の祭壇画』

(メトロポリタン美術館、ニューヨーク)

 

また、聖書の世界を連想させるようなシンボルが、

絵画の中の小道具として描かれている。

梓

 

 

Q.日常世界で展開する聖書のシーンとは

A.超自然的な出来事を家庭的な室内に表現したことが画期的

 

象徴的意味とは、たとえば、

ユリ→純粋→マリア

水鉢→活ける井戸→マリア

こんな具合です

 

早川裕子(2006)

『鑑賞のための西洋美術史入門』(視覚デザイン研究所)

 

 

ヤン・ファン・エイク:極度の細密描写

『アルノルフィーニ夫妻の肖像』

(ナショナル・ギャラリー、ロンドン)

ヤン・ファン・エイクを観るたび、その細密描写には本当に驚かされる。

 

この、約80cm×60cmの絵に描かれた鏡に近づいてみると……

梓

 

はて~!

夫婦の後ろ姿と画家の姿まで描かれているマボよ~!

 

『受胎告知』

(ナショナル・ギャラリー、ロンドン)

 

こっちの『受胎告知』も、約90cm×37cmの絵の細部に注目すると、とても楽しい。
梓
床には、いかにも中世ヨーロッパっぽい、ロマネスク風の絵があって……

 

こっちは、壁にロマネスク風の絵画が。

しかも、薄暗い影の中に表現しています!

ちょっとしたクッションも、ふかふかで気持ちよさそうねえ。

 

この天使も、アップで見てみると、なかなか美しい顔立ちねえ。

冠の装飾も丁寧マボ。

肌つやも、本当に生きている人みたいマボねえ。

 

聖母マリアのしわや血管まで描き込んでます!

さっきの天使もそうですが、髪の毛も一本一本書き込まれていますねえ。

 

デューラーとクラーナハ:人文主義とロマンティシズム

デューラー:人文主義

『アダムとイヴ』

(プラド美術館、マドリード)

 

さて、ドイツ地方の2人の画家を紹介しよう。

デューラーは、ヴェネツィア訪問などを通じて、従来の北方絵画にはなかった、

「理想的」「古典的」

なプロポーションの絵画を描いた。

梓
イタリアのルネサンス的な「ギリシャ風」の人体表現の雰囲気も漂うわねえ。
イタリアのルネサンスにあった、人文主義の表れだ、とも言えるね。
梓

クラーナハ:北方のロマンティシズム

『ホロフェルネスの首を持つユディト』

(美術史美術館、ウィーン)

 

クラーナハもまた、ドイツの北方ルネサンスを代表する画家の一人。

彼の絵画は、デューラーとは異なり、

ギリシャ的な古典的理想の美というよりも、

どこか人形めいた、独特のロマンティシズムが漂う

梓
首を前にした冷たいまなざし……

本当に人形のようで、凍るような美マボねえ。

 

ブリューゲル:民へのまなざし

『雪中の狩人』

(美術史美術館、ウィーン)

 

最後に紹介するのは、フランドル画家のブリューゲル。
梓
宗教的な絵画ではなく、その辺の狩人がテーマの絵マボかねえ。
狩人や農民など、なんでもないその辺の村の人々を、

しかも宗教画のテーマから離れて描いたところに、

ブリューゲルの特徴があるんだ。

 

こういったところに、ルネサンスから次のバロックの時代の萌芽が見られる、と言ってもいいかもね。

梓

風俗画で高い評価を得るブリューゲルは風景画も凄く、

写実性と感性を兼ね備えた革新的な風景画を残しています。

 

また、誰もかれもイタリアだ古典だという時代なのに、

ブリューゲルはイタリアに旅行しても古代遺跡に興味を持たなかったようです。

 

早川裕子(2006)

『鑑賞のための西洋美術史入門』(視覚デザイン研究所)

 

『ネーデルラントのことわざ』

(ベルリン美術館、ベルリン)

 

ここには、ネーデルラントの100の「ことわざ」が描かれているそうだ。

例を挙げると、「ネコの首に鈴をつける」はこのシーン。

梓
これは、ヤン・ファン・エイクとはまた違った、芸の細かさマボねえ。

 

宗教改革で教会からの絵の注文は減りますが、

風景、静物、風俗がテーマの絵画が市民の注文によって製作されます

これが、フランドル絵画の特徴のひとつです。

ことわざ集や格言集がベストセラーとなった時代でもありました。

つまり、一般人の文化が拡大した証拠です。

 

早川裕子(2006)

『鑑賞のための西洋美術史入門』(視覚デザイン研究所)

 

イタリアのルネサンスとは一味違った北方ルネサンスの世界だったマボねえ。
さて、次回はルネサンスのシリーズの最終回、「マニエリスム」について見ていくよ。
梓

 

まとめ

  • アルプス以北のフランドル地方やドイツ地方などを中心とした絵画の流れが「北方ルネサンス」
  • ヤン・ファン・エイクを筆頭に「油絵具」「細密描写」の絵画が勃興
  • ブリューゲルは、従来の宗教画とは全く異なる、村人をテーマにした絵画を描いた

 

「ルネサンス」の続きはこちらをチェックまぼ!

 

 

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参考資料

  • 早川裕子(2006)『鑑賞のための西洋美術史入門』(視覚デザイン研究所)

鑑賞のための西洋美術史入門 [ 早坂 優子 ]

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