今回は、「横山三国志」の記事の続きです。
横山三国志③│孔明「三顧の礼」から、趙雲・張飛「長坂坡の戦い」まで
前回までの記事はこちらをチェックしてくれ~
孔明の大論陣(200年代)
曹操・劉備に加え、三国志最後の陣営となるのが、孫権一派なんだ。
孫権は、後に「呉(ご)」の国を建国することになるんだけど、現時点では揚州(ようしゅう)を治める一勢力、という位置づけだ。
「ケトル」(2017) 第37号
孫権一派は、巨大な曹操軍に対し、開戦するか降伏するかで、真っ二つに割れているところだった。
そこへやってきた孔明が孫権を説得するんだけど、孫権は心が揺れている。
孔明には威勢のいいことを言っておきながら……
配下に諭されて……
第24巻「孔明の大論陣」
第2話「火中の栗」
父・孫堅(そんけん)、
兄・孫策(そんさく)
という偉大な英雄が築いた一族の地位を受け継いだ立場でもあるんだ。
この場面では優柔不断な君主としての描かれ方をしているんだよ。
というわけで、孫権は宿老の中でも随一の実力者である周瑜(しゅうゆ)に伺いを立てることにする。
そんな中、孔明が周瑜を訪れ、開戦することを確認する。
第24巻「孔明の大論陣」
第3話「水軍提督周瑜」
赤壁の戦い(200年代)
曹操軍は曹操自ら指揮して、烏林(うりん)湾に水軍を配置。
一方、孫権軍は、周瑜が水軍を指揮していた。
また、劉備はこれらにほど近い夏口(かこう)に移動してきていた。
第24巻「孔明の大論陣」
第6話「暗殺計画」
第26巻「赤壁の戦い」
第4話「青龍旗」
このとき、東南の風が吹き、火計が見事に決まる。
東側の孫権軍から西側の曹操軍へ、追い風を背景に火が燃え移り、曹操は大敗を喫することになるんだ。
第26巻「赤壁の戦い」
第5話「赤壁の戦い」
皇帝の補佐といっても、実質的には曹操が全てを取り仕切っていたから、実質的な権力者だったわけで、劉備も孫権もその勢いに飲み込まれそうになっているところだった。
しかし、この赤壁の戦いの大敗のために、曹操の天下統一が阻まれてしまったと言われているんだ。
義もて曹操を釈つ(200年代)
第26巻「赤壁の戦い」
第5話「赤壁の戦い」
しかし、行く先々で敵に襲われる。
まずは、呉の勇将である、甘寧(かんねい)。
第26巻「赤壁の戦い」
第6話「敗走」
すると、余裕も出てくる。
第26巻「赤壁の戦い」
第6話「敗走」
第26巻「赤壁の戦い」
第6話「敗走」
に、逃げるマボよ、はてはてはてはて!
第26巻「赤壁の戦い」
第7話「炊煙」
烏林から華容道(かようどう)沿いに、江陵(こうりょう)に向かって敗走していく。
第26巻「赤壁の戦い」
第9話「功なき関羽」
難所を切り抜けて、少し余裕をこいている、この感じ……
どうも、既視感が……。
第26巻「赤壁の戦い」
第9話「功なき関羽」
げえっ 関羽
です。
ちなみに、「ケトル」(2017) 第37号によると、
横山三国志で「もっとも『げえっ』といった人物」は曹操だそうです。「
かつて、関羽を配下としたとき、関羽が劉備の下へ逃れていくのを許し、曹操はこれを見送った。
このときの恩に訴える曹操。
ちなみに、このときの回想は実に7Pもの長尺シーンでもある。
第26巻「赤壁の戦い」
第9話「功なき関羽」
こうして、曹操の侵略はいったんお休みとなる。
まとめ
- 孔明の説得ののち、孫権と周瑜は曹操との対決を決心。
- 東南の風による火計により、赤壁の戦いにて曹操軍は大敗。
- 敗走する曹操は、勇将たちを切り抜けるも、最後には「げぇっ 関羽」……しかし、見逃してもらうことで、窮地を脱することに。
横山三国志の記事のリスト
- 横山三国志①│「桃園の誓い」から「虎牢関」まで
- 横山三国志②│「呂布」の最期から「関羽」の千里行まで
- 横山三国志③│孔明「三顧の礼」から、趙雲・張飛「長坂坡の戦い」まで
- 横山三国志④│「赤壁の戦い」/ げぇっ 関羽!
- 横山三国志⑤│「荊州」争奪戦/「呉」との争い
- 横山三国志⑥│「漢中王」劉備/空城の計/鶏肋、鶏肋……
- 横山三国志⑦│関羽/張飛/劉備|英雄たちの最期……
- 横山三国志⑧│南蛮討伐/第一次北伐/泣いて馬謖を斬る
- 横山三国志⑨│五丈原の戦い/孔明の最期・死後
参考資料
- 「ケトル」(2017) 第37号
- 横山光輝『三国志』(潮出版社)
- 渡邉義浩(2022)『横山光輝で読む三国志』潮出版社.
コメントを残す