今回は、「横山三国志」の記事の続きです。
「横山光輝」で追う『三国志演義』①│「桃園の誓い」から「虎牢関」まで
前回までの記事はこちらをチェックしてくれ~
目次
出世→また出世(190年代)
劉備は、公孫瓚の推薦で平原(へいげん)の地を治めていた。
第7巻「江東の波乱 」
第1話「孫堅立つ」
義の心から劉備が徐州へ応援に行くことに……。
第8巻「呂布と曹操」
第3話「休戦勧告」
ところが、その隙に呂布が、空になっている曹操の本拠地を攻めてきた。
曹操は戻り、呂布との対決を繰り広げる。
……と、そうこうしているうちに、余命わずかとなった徐州の陶謙(とうけん)に、どうか徐州を治めてほしいと言われる。
第9巻「曹操の台頭」
第1話「イナゴ」
しかし、「徐州」ってことは、かなり大きい範囲を治めることになったんですかね?
こりゃあ、大出世マボよ!
呂布に敗北して、あべこべの関係に→曹操に寄寓(190年代)
この頃、あの呂布が、なんと董卓を打倒していたものの、一方で自分自身も都・長安を追放されており、流浪した結果、劉備の下に身を寄せていた。
そして、呂布の裏切りにあった劉備は、徐州を追放されることになる。
かと思いきや、同じく争っていた曹操に対抗するため袁術と和睦して、劉備を破る。
劉備は曹操の下へ逃れることになった。
第11巻「孫策の快進撃」
第6話「馬泥棒」
第12巻「南陽の攻防戦」
第5話「苦い勝利」
呂布を倒すことはできたんですか?
そのうち、部下が曹操に内応し、呂布を曹操に差し出してしまう。
呂布は曹操に
「このわしを 自分の部下として使ってみる気はないか
まだまだ わしの利用価値はあると思うがどうだ」
と訴えるんだけど……。
第14巻「呂布の末路」
第5話「呂布の最期」
徐州から冀州へ(190年代)
再び徐州へ
曹操が袁紹(えんしょう)と争うことになった際、
徐州を拠点に、袁紹と手を組んでいた袁術と戦いたいと申し出る。
第15巻「玄徳の秘計」
第4話「放たれた虎」
劉備はなんだか、悪い顔してませんか?
今の世の英雄は、自分と劉備しかいないと喝破していた。
なので、自分のことを危険に思って曹操が排除しに動く前に、劉備は自ら曹操から離れることにしたんだ。
第15巻「玄徳の秘計」
第3話「英雄論」
またまた流浪に/関羽は曹操の下へ
しかし、曹操から借りた手勢をそのまま、徐州に留まる劉備。
さすがに曹操に目をつけられて、攻撃を受けることになる。
一度は曹操を退けることに成功するんだけど、国内のごたごたを整理した曹操が再び攻めてきて、劉備は徐州を追われることに……
第17巻「関羽の苦悶」
第2話「徐州落つ」
まあ、徐州を乗っ取ろうとしていたわけですし、
よくよく考えたらしょうがないマボ。
しかし、やはり曹操軍に攻められて、降伏する羽目に。
天下の人材マニアである曹操は、関羽を配下に加えようとするが、
関羽は降伏の条件を3つ出す。
- 曹操ではなく漢に降伏する
- 関羽と一緒にいた劉備の妻子の安全を守る
- 劉備が生きていると分かれば、すぐに劉備の下に帰る
長安・洛陽から遷都され曹操の勢力下にある漢の都・許昌(きょしょう)へ行くことになった。
一方、劉備は、冀州(きしゅう)の袁紹の下へ身を寄せることになった。
第17巻「関羽の苦悶」
第3話「降伏の条件」
第17巻「関羽の苦悶」
第5話「白馬の野」
関羽の千里行│冀州から荊州へ(200年代)
かつて劉備の部下だった関羽が、袁紹の有力な部下を次々に葬っていくので、袁紹軍の中で劉備の立場はなんとなく悪くなることに。
曹操に降伏したときに突き付けた条件に従って、関羽は曹操の下を去り、劉備の下へ向かう。
関羽は道中、古城に身を隠していたところで偶然会った張飛と合流し、冀州の県境までやってきた。
このことを聞いた劉備は、
「曹操と争う袁紹のために、荊州(けいしゅう)の劉表(りゅうひょう)を味方につけるから」
と理由をつけて、荊州へ向かうことにする。
第19巻「呉国の暗雲」
第2話「主従再会」
こうして見ると、劉備って呂布なみにセコいんじゃ……。
かつて、劉備が公孫瓚と一緒に戦っていたとき、一度一緒に戦ったことのある人物なんだけど、
今回、劉備が荊州に向かうタイミングで、ちゃんとした一員になるんだ。
第19巻「呉国の暗雲」
第2話「主従再会」
一方、袁紹を打ち倒した曹操は、荊州の劉備を警戒するようになった。
第20巻「凶馬と玄徳」
プロローグ
少し上のコマの袁紹さん、
あごひげ以外、あまり顔が変わらないような……。
左が劉表、右が袁紹
さてさて、次回はいよいよ、「横山三国志」世界における最強の軍師が登場するよ!
まとめ
- 平原→徐州と出世を続けるも、呂布に裏切られた劉備は、小沛を治めたのち、追放され曹操の下へ。
- 劉備は曹操の兵を借りて徐州に行くも、曹操に追われ、冀州の袁紹の下へ。
- その後、散り散りになっていたところから合流した劉備一行は、荊州の劉表の下へ。
横山三国志の記事のリスト
- 横山三国志①│「桃園の誓い」から「虎牢関」まで
- 横山三国志②│「呂布」の最期から「関羽」の千里行まで
- 横山三国志③│孔明「三顧の礼」から、趙雲・張飛「長坂坡の戦い」まで
- 横山三国志④│「赤壁の戦い」/ げぇっ 関羽!
- 横山三国志⑤│「荊州」争奪戦/「呉」との争い
- 横山三国志⑥│「漢中王」劉備/空城の計/鶏肋、鶏肋……
- 横山三国志⑦│関羽/張飛/劉備|英雄たちの最期……
- 横山三国志⑧│南蛮討伐/第一次北伐/泣いて馬謖を斬る
- 横山三国志⑨│五丈原の戦い/孔明の最期・死後
参考資料
- 「ケトル」(2017) 第37号
- 横山光輝『三国志』(潮出版社)
- 渡邉義浩(2022)『横山光輝で読む三国志』潮出版社.
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