【マンボウのひみつ】昼寝/天敵/都市伝説╿”マンボウ”の生態に迫ります!

こんにちは、はてはてマンボウです。

今回のテーマは……

なんと、「マンボウ」!

やっぱり、「はてはてマンボウの教養回遊記」なんだから、マンボウにまつわる記事もないとね。

ところで、マンボウちゃんはマンボウについて詳しいの?

梓
それがなんにも。

自分のこともよくわかっていないマンボウまぼ。

では今回は、マンボウちゃんに関するアレコレを『マンボウのひみつ』を通して見ていこう!
梓

マンボウのひみつ

今回参考とするのは、『マンボウのひみつ』

 

マンボウを愛して止まない筆者が、マンボウの生態から都市伝説まで、丁寧に取り上げた一冊だ。

 

マイナーな領域の研究者としての苦悩もうかがえる一面も……。

梓

澤井悦郎 (2017)『マンボウのひみつ』(岩波ジュニア新書)

 

マンボウ研究のためにもぜひがんばってほしいマボね!
以下に出てくる図や引用は、特に注釈が無ければ『マンボウのひみつ』を参照しているよ。
梓

 

マンボウの仲間

 

ぼぼ、アカマンボウ……は「マンボウと間違われる魚」。

間違われるも何も、名前に「マンボウ」が入っていたらそりゃあそうマボよ。

アカマンボウには、

「回転寿司でマグロの代用魚になる」

という話もあるけど、一般的には流通していないらしく、これは都市伝説らしい

梓

マンボウがぷかぷか浮かぶのは昼寝?

マンボウといえば、なんとなく、海にぷかぷか浮かんでいるイメージがあるわねえ。

あれはお昼寝かしら、すやあ。

マンボウは海面で体を横たえてぷかぷか浮く行動をするのですが、

日本では俗に「昼寝」、

海外では「日光浴」と呼ばれています。

 

英名オーシャンサンフィッシュは、マンボウが海面で日光浴しているように見えることに由来します

 

(中略)

 

最初に実証されたのは、「海鳥に外部寄生虫を食べてもらう」という説です。

マンボウが表層にいるとき、近くに海鳥もいるときがあります。

海鳥は昼寝しているマンボウに近づき、くちばしでマンボウをつついて外部についた寄生虫を食べます。

昔から知られている知見ですが、映像として記録されたのはごく最近です。

 

続いて実証されたのは「深海にもぐって冷えた体を温める」という説です。

 

同書では、冷えた体を温めるのが主な目的で、海鳥の掃除はそのついででは、と指摘しているね。
梓

 

回遊の謎

そういえば、このブログは「教養回遊記」を名乗っていますが、

そもそもマンボウって回遊するマボか?

たしかに、ぷかぷか浮かんでいるイメージがあるから、回遊とは縁遠いんじゃないの、と思うかもしれないね。

だけど、ちゃんと回遊するんだよ

梓

 

「回遊」とは、成長や環境の変化に応じて移動すること、季節的に移動することを指します。

 

(中略)

 

短期的に見ると、一地点から複数個体放流したマンボウは、それぞれ好き勝手バラバラの彷徨に移動することが確認されました。

海で遭遇したマンボウが一匹だけであることが多いのは、これが理由と思われます。

 

ですが、長期的に見ると、移動には季節性があることもわかってきました

日本近海での例を紹介しましょう。

千葉県から放たれたマンボウは夏に向って北上し、

一定期間、三陸沖に滞在した後、

冬に向って日本の沿岸を南下する傾向が見られました。

 

夏に北上、冬に南下する季節的移動は、他の海域でも確認されています。

短期的にみればバラバラに移動しても、長期的には同じ方向に移動するので、

嵐や海流にも負けず回遊するなかで、仲間と出会って群れたり、別れて単独になったりするのでしょう。

 

また興味深いことに、日本沿岸から離れて太平洋のど真ん中へと移動する個体も確認されています。

なぜ「沿岸域に留まる個体」と「概要に離れる個体」がいるのかは不明ですが、

どうもマンボウは想像以上に、複雑な回遊様式をもっているようです。

 

ふう……ちゃあんと、回遊しているのねえ。これで、「教養回遊記」の名前を変えなくても済んだマボよ。

でも、あっちにいったりこっちにいったりするのは、このブログと行動様式が似ているマボ。

 

マンボウの死因とは

マンボウの天敵

マンボウにも、もちろん多くの天敵が存在する。
梓

 

なお、マンボウが襲われたとき、天敵から逃げ回る行動は確認されていますが、反撃する行動は確認されていません。

 

また、シャチやイルカは、昼寝行動中のマンボウに体当たりして遊ぶことが知られています

 

私も岩手県でカマイルカが昼寝中のマンボウに体当たりして、泳ぎ去って行くのを目撃したことがあります。

 

体当たりして遊ぶ……ひょええ。

マンボウちゃんは繊細マボよお、止めてくれ~

 

マンボウの死因と都市伝説

マンボウちゃんと言えば、いまやネット上の都市伝説が有名だね。
梓
都市伝説? はて。

Googleでの検索結果(2021年4月21日閲覧)

 

な、なんと……。

悲しい検索ワードマボ……。

ちなみにネット上の「死因」を一覧化したものがこちら。
梓

 

そして、著者の独自調査によると、おそらく次のような流れで都市伝説が定着したらしい。
梓

〇2010年5月19日~2013年11月17日の間、

wikipediaの「マンボウ」のページで、マンボウのジャンプに関連して、

「マンボウはこの時、着水の衝撃で死に至る事がある」という一文が初めて追加される。

 

〇2013年8月、ツイッターの人気アカウントが

「マンボウの死因一覧

:朝日が強すぎて死亡

・水中の泡が目に入ったストレスで死亡

・海水の塩分が肌に染みたショックで死亡

・前から来たウミガメとぶつかる事を予感したストレスで死亡

・近くに居た仲間が死亡したショックで死亡

・近くに居た仲間が死亡したショックで死亡した仲間から受けたストレスで死亡」

とツイートし、一万回以上リツイートされる。

 

〇2011年の年末のテレビ番組にも取り上げられるなど、マスメディアを通じて拡散

 

ネットやメディアの情報をほいほい信じちゃダメというわけマボね!
今回の記事では、『マンボウのひみつ』の一部を引用したけれど、同書はもっと情報が盛りだくさん!

興味を持った人は、ぜひ実際に買ってみてください。

梓

 

参考資料

  • 澤井 悦郎 (2017)『マンボウのひみつ』(岩波ジュニア新書)
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