【神社/寺/違い】⑤ 神仏習合/本地垂迹/廃仏毀釈 ……神と仏の合一と分離

こんにちは、はてはてマンボウです。

 

今回は

 

「神社とお寺の違い」

 

シリーズ第5弾。

 


 

 

神社とお寺の違い④ はてお寺とは その2:山門と五重塔

 

前回までの記事を見たい人はこちらをチェックしてくれ~

 


 

そういえば、前回の最後、境内に五重塔がある神社がでてきましたよね。

 

五重塔

(厳島神社、広島)

 

それは、

 

神社とお寺は完全に切り離されたものじゃない

 

からなんだ。

 

さて、今回はそんな神社とお寺の複雑な関係を見ていくよ。

梓

 

神仏習合(しんぶつ しゅうごう)って何ですか

日本古来の神と仏教の仏を融合させて捉えるのを

 

神仏習合

 

という

梓
ゆ、融合させて?いったい、どういうことまぼか!
それを知るためには、神道と仏教の流れを見ていく必要があるんだ。
梓

 

神道(神祇信仰)とは

神宮

(三重)

 

出雲大社

(島根)

 

大神神社

(奈良)

 

古来からの神々を祀ることで、神道が形成されていった。

あるときは山や岩などの自然物をご神体と見なすこともあったというのは見てきたとおりだね。

梓

 

その特質は

第一に日本の神々は「八百万神(やおよろずのかみ)」といわれるように典型的な多神教であること、

第二にその信仰は超自然の力を借りて目的や願望を達成しようとする、いわゆる呪術的性格を基底としていること、

第三に呪術の根幹をなす祈祷は現世祈願的であること、

の三つに要約できる。

 

逵日出典 (2007)

『八幡神と神仏習合』

(講談社現代新書)

 

なんだか難しいことが書いてあるまぼねえ。
つまり、

 

さまざまな神々を受け入れると同時に、その神々に願い事をする土壌が日本文化にはあった

 

ということ。

さて、次に仏教伝来を見ていくよ。

梓

 

仏教伝来と神仏習合

飛鳥寺

(奈良)

 

さて、6世紀になると日本へ仏教が伝来する。

 

飛鳥寺は日本最初の寺院とも言われているね。

梓
仏教が伝来したとき、神道はどうなっちゃったんですか。
ヨーロッパでは、

 

キリスト教がローマ帝国へ伝来すると、

 

元々信仰されていたギリシャ・ローマ神話は一時忘れられてしまった。

だけど、日本では神道と仏教は溶け合っていく。

梓

 

……つまり、仏教を呪術的・現世祈願的なものとして受け入れたことにより、

神も仏も本質的に大きな相違がなく、

神祇信仰と同一の土壌の上に信仰された。

 

要するに、きわめて日本的な形で受容したのである。

 

逵日出典 (2007)

『八幡神と神仏習合』

(講談社現代新書)

 

こうして生まれたのが神仏習合の考えだ。
梓

 

五重塔

(東照宮、栃木)

 

だから、神社である東照宮の境内にも、仏教にまつわる五重塔があったりするわけねえ。
特に大分の国東半島では

 

「六郷満山(ろくごうまんざん)」

 

と言って、

 

山岳寺院と神社がまじりあい、多数の石仏美術を生む独特な文化が生まれたんだ。

梓

 


 

 

「神と仏が出会うところ①」╿石仏が集まる大分県 国東半島

国東半島の六郷満山について知りたい人はこちらをチェックしてくれ~

 


 

廃仏毀釈

しかし、このように習合した神道と仏教は、

 

明治時代の「神仏分離令」

 

で人為的にばらばらとなってしまう。

梓
はて、なぜまぼか。
明治政府は、

 

神道を軸にして国民の意識を統一しようとした。

 

そのためには、不純物である仏教を取り払う必要があったんだ。

 

このときに「廃仏毀釈(はいぶつ きしゃく)」といって、

 

仏像や仏画、経典や建築物がたくさん打ち壊されたんだ。

梓

 

五重塔

(興福寺、奈良)

 

いまでこそ国宝となっている興福寺の五重塔も、売り飛ばされて薪用に解体されそうにまでなっていたんだ。
梓
悲しい過去があったのねえ。

 

神と仏が出会うと……?

本地垂迹(ほんじ すいじゃく)と権現さまの誕生

『僧形八幡神像』

(鶴岡八幡宮、神奈川)

 

神仏習合思想の1つに

 

「本地垂迹」

 

という有力な考え方が生まれる。

 

日本の八百万の神々は、

 

実は様々な仏の化身の姿、

 

すなわち「権現(ごんげん)

 

であると考えるようになったんだ。

 

ちなみに「権」は「臨時の、仮の」という意味だから、「仮の姿で現れた」ぐらいの意味だね。

梓
なんと! もともと日本の神さまだったのに、乗っ取られたんですか!
もともと大乗仏教は地元の宗教を乗っ取るのが得意だ。

 

ヒンドゥー教の神さまたちだって、仏教に多数取り入れられている。

 

たとえば、戦いの神はインドラは帝釈天、シヴァ神は大黒天という具合にね

梓

 


 

 

仏教に取り込まれるインド神話╿ヒンドゥー教の神々とその物語

仏教とヒンドゥー教の関係をもっと知りたい人はこちらの記事をチェックしてくれ~

 


 

以下の例のように、日本の神さまと仏教の仏さまとの間に対応関係が生まれていった。
梓

 

  • 天照大御神(アマテラスオオミカミ)=大日如来
  • 八幡神=阿弥陀如来
  • 市杵島比売命(イチキシマヒメノミコト、宗像大社や厳島神社の神)=弁財天
  • 素盞鳴(スサノオノミコト)=薬師如来
  • 大国主神(オオクニヌシノカミ)=大黒天
  • 東照大権現(徳川家康)=薬師如来

 

天照大神

(春斎年昌 『岩戸神楽之起顕』より)

 

これと……

大日如来坐像

(根津美術館、東京)

 

これが、同一人物……

 

うーん、たしかにぴかぴか光っていますが、信じられない気が……

そんな考え方が、明治以前は自然に信じられていたんだ。
梓
長い歴史の中で行ったり来たりをしながら生まれた文化だったんですねえ。

 

まとめ

  • 日本古来の神さまと仏教の仏さまは次第に混ざり合うようになった(神仏習合)
  • やがて、日本の神々は仏の化身であると考えられた(本地垂迹)
  • 明治時代、神道と仏教は離れ離れとなった(神仏分離令)

 

関連記事

「神社とお寺の違い」

 

のシリーズをまとめてます。みんな、チェックしてくれ~。

 

  1. 神社 その1:神さまと拝み方

  2. 神社 その2:鳥居と建築様式

  3. お寺 その1:仏さまと拝み方

  4. お寺 その2:山門と五重塔

  5. 神仏習合

 

参考文献

  • 逵日出典 (2007)『八幡神と神仏習合』(講談社現代新書)

 

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