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今回は……エビ、まぼか。
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目次
『エビの歴史』『ロブスターの歴史』
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イヴェット・フロリオ レーン、龍和子(訳)(2020)『エビの歴史』(原書房)
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エリザベス・タウンセンド、元村まゆ(訳)(2018)『ロブスターの歴史』(原書房)
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こりゃ、何かのシリーズ本まぼか。
料理とワインに関する良書を選定するアンドレ・シモン賞の特別賞を受賞している。
![梓](https://hatehatemanbou.com/wp-content/uploads/2020/03/00_プロフィール画像(梓).jpg)
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特別賞マボよ~、おらおら~!
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shrimp、prawn、lobster
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イセエビとか車エビとかマボか。
○海や川でおもに「泳いで」生活する小型のエビ
- shrimp(小エビ)
- prawn(エビ)
○海の中を「歩く」大型のタイプ
- robster(ロブスター)
英国では「エビ(prawn)」という言い方が好まれ、
アメリカでは「小エビ(shrimp)」と言う人もいれば、「エビ」とは「小エビ」よりも大型でごつい姿のものだと主張する人々もいる。それも一理あるが、しかしそれが明確なルールであって決定事項かというと、そういうわけではない。
(中略)
小エビとエビの違いという根本的な問題については、甲殻類学者でさえ、殻をもち、泳ぐ水生動物の仲間をどこで線引きするか、ああだこうだと理屈をこねている状況だ。
今のところ、国連食糧農業機構(FAO)が、食用可能な十脚目のうち遊泳類(つまりは歩くのではなく、泳ぐ)という亜目に分類する種を指すものとして、区別なく使われているというのが一般的な見方だ。
イセエビやザリガニ、ロブスターその他、明らかに見た目が異なるものでなく、一般的なタイプのエビについて話しているときは、
一方が言う「小エビ(shrimp)」が相手にとっては「エビ(prawn)」であったり、またその逆であったりする。
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大きなエビは「lobster」で呼んでいる、というわけマボね。
あれ、じゃあイセエビもロブスターまぼか?
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『ロブスターの歴史』では、「ハサミのないロブスター」の1つとして紹介されているよ。
![梓](https://hatehatemanbou.com/wp-content/uploads/2020/03/00_プロフィール画像(梓).jpg)
海外のエビ料理
シュリンプカクテル
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冷製ソースを入れたカクテルグラスの縁にエビをひっかけた料理だ。
![梓](https://hatehatemanbou.com/wp-content/uploads/2020/03/00_プロフィール画像(梓).jpg)
- 当時はすでに「カクテル」という言葉が使われはじめてから少なくとも100年は経っており、アルコール飲料を指すものだったはずだが、「フルーツサラダ」の意味でも使われていた。
- 多くの人々にとって、シュリンプカクテルは成功と恵まれた暮らしを象徴していた。特に、移民にとっては「アメリカの富と贅沢を表す最高の料理」だった。
ロブスター・ロール
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Wikipedia「Lobster roll」より(2021年5月16日閲覧)
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贅沢マボねえ。
このロブスター・サラダをホットドッグのパンに詰めたのがロブスター・ロールだね。
![梓](https://hatehatemanbou.com/wp-content/uploads/2020/03/00_プロフィール画像(梓).jpg)
- 携帯に便利な人気のご馳走で、通常はロブスター・サラダをホットドッグ用のパンに詰めて作る。
- 催しや出店、クラムシャック(安価なシーフードの軽食を出す食堂)やレストランで気軽に食べられる。
- いまでは、ホットドッグ用ロールパンなしに、ロブスター・サラダを食べるなど想像もできない。
イメージとしてのエビ
芸術作品のなかのエビ
![梓](https://hatehatemanbou.com/wp-content/uploads/2020/03/00_プロフィール画像(梓).jpg)
日本には、武運を願い、エビ(日本では小エビも大型のイセエビも「エビ」と呼ぶ)をかたどった兜があった。
またエビが「家紋」に用いられていることも知られている。
布や陶器、木版などのデザインとしてもよく使われている。
19世紀には歌川広重が風景画家、版画家としての地位を確立し、またその地位を高め、その後の東西の何世代にもわたる芸術家たちに影響を与え続けた。彼が1840年代にかけて描いた花や動物、そしてもちろん小エビやイセエビの絵は、その代表的作品となっている。
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家紋のいろは「【海老】海老紋一覧(えび)」より
(2021年5月16日閲覧)
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歌川広重『魚づくし』「伊勢海老と芝蝦」」
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考えたことなかったマボよ。
静物画とロブスター
そんな静物画に、ロブスターはしばしば登場するんだ。
![梓](https://hatehatemanbou.com/wp-content/uploads/2020/03/00_プロフィール画像(梓).jpg)
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ウィレム・カルフ『食卓の上の角杯(※)とロブスター』
(ロンドン・ナショナルギャラリー、ロンドン)
※角杯は獣角で作った杯。 英語でDrinking Horn。
ロブスターはドイツの生物画にぜいたくさの象徴として描かれている。
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ジュゼッペ・アルチンボルド『水』
(ウィーン美術史美術館、ウィーン)
ウィーンとプラハのハプスブルク家の宮廷ではロブスターが珍重された。
19世紀のミラノの画家ジュゼッペ・アルチンボルドは、1566年の『水』という作品にハサミのあるロブスターを描いている。
(中略)
食欲をそそるものではないが、この絵はロブスターが内陸部に住む富裕な人々に親しまれ、高く評価されていた証しと言える。
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まとめ
- shrimp、prawn、lobsterという英語表現について、shrimpとprawnは混在して使われている。一方、「歩く大きなエビ」はlobsterでイセエビも広義のロブスター
- シュリンプ・カクテルやロブスター・ロールなど、さまざな調理法が!
- エビやロブスターは芸術作品の中でも、身近な存在や贅沢の象徴などとして描かれてきた
参考資料
![]() |
エビの歴史 (「食」の図書館) [ イヴェット・フロリオ・レーン ] 価格:2,420円 |
![](https://www16.a8.net/0.gif?a8mat=3B9OO0+3SXPWY+2HOM+BWGDT)
![]() |
ロブスターの歴史 (「食」の図書館) [ エリザベス・タウンセンド ] 価格:2,420円 |
![](https://www16.a8.net/0.gif?a8mat=3B9OO0+3SXPWY+2HOM+BWGDT)
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