
こんにちは、はてはてマンボウです。

エル・グレコ『老人の肖像画』
(メトロポリタン美術館、ニューヨーク)

ときどき、なーんかエリマキトカゲみたいな襟の人の絵を見ますよねえ。
「なんばん往来」とかね
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梓

はて、なんばん往来

はて、おかしの上にエリマキトカゲが。
さて、今回はこのふわふわした不思議な襟について見ていこう。
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梓
襞襟(ひだえり)とその時代

フランス・ハルス『男の肖像』
(東京富士美術館、東京)
襞襟は、16世紀にヨーロッパで流行した、貴族や富裕民のオシャレ。これをつけているのが「立派な人」の証というわけだ。
取り外し可能で後付けするんだけど、だんだんとその大きさが増していき、いかに精緻に仕上げたかが重要になっていった。
取り外し可能で後付けするんだけど、だんだんとその大きさが増していき、いかに精緻に仕上げたかが重要になっていった。
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梓

もふもふしているから、描くのも難しそうです。
そのとおり。なのでこの襞襟を、現実を写したかのように精緻に、そしてふわりと軽い優雅さでもって描けたかに画家の技量が現れるんだ。
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梓

フランス・ハルス『女の肖像』
(ボルチモア美術館、メリーランド)
さて、16世紀はオランダの黄金時代。カトリックのスペインから独立し、プロテスタントの商人たちによって裕福な市民社会が生まれていた。
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梓
オランダはキリストやマリア像を礼拝することを偶像崇拝として禁じていたプロテスタントの国であり、また美術の担い手が市民階級であったことから、市民にとって現実的で、分かりやすく、親しみやすい作品が求められました。
その結果、小型の風景画、風俗画、静物画が独立したジャンルとして発達し、ネーデルラント絵画の特徴となりました。
十七世紀のオランダ絵画の三大巨匠と言えば、レンブラント、フェルメール、フランス・ハルスです。
早坂 優子(2006)『鑑賞のための西洋美術史入門』(視覚デザイン研究所)
王侯貴族のいる大国で描かれるのはキリスト教やローマ・ギリシャ神話の絵画ばかりで、そもそも肖像画が少ない。なので、そういう国々では国王や貴族ぐらいしか肖像画は見られない。たとえば『日の沈まない国』と言われたスペインの国王、フェリペ2世。
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梓

アントニス・モル『フェリペ2世』
(エル・エスコリアル修道院、サン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアル)
一方、富裕な市民が多かったオランダでは、着飾った個人や家族を描くことも多かったんだ。
というわけで、このあとはオランダの有名画家たちを見ていこう。
というわけで、このあとはオランダの有名画家たちを見ていこう。
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梓
オランダ・バロックを代表する画家たち
フランス・ハルス

フランス・ハルス『庭園の夫婦』
(アムステルダム国立美術館、アムステルダム)

このフランス・ハルスさんの絵は何度も出てきていますねえ。
フランス・ハルスはさまざまな市民の肖像画を描いたことで有名だ。
この人の描く市民たちは、みんないきいきとした表情をしていて、見ているうちにほほえましくなってくる。
この人の描く市民たちは、みんないきいきとした表情をしていて、見ているうちにほほえましくなってくる。
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梓
レンブラント

レンブラント・ファン・レイン『ニコラース・ルッツの肖像』
(フリッツ・コレクション、ニューヨーク)
『夜警』であまりにも有名なオランダ・バロックの大家であるレンブラントは、いくつもの肖像画も手掛けているんだ。
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梓

レンブラント・ファン・レイン『ヤコブ・ド・ヘイン三世の肖像画』
(ダリッジ・ピクチャー・ギャラリー、ダリッジ)
