今回のテーマは……。
細川博昭(2017)『知っているようで知らない鳥の話』 (サイエンス・アイ新書)
この記事では、鳥に関する3つの驚きの事実を紹介するよ。
ハトはミルクで子育てをする
ハトって、ミルクで子育てするマボか!?
実はハトは、食道の途中にあって一時的に食べ物を溜めておく場所でもある「そ嚢(のう)」の中で、
哺乳類のミルクにも似た濃い液体「ピジョンミルク」をつくることができます。
(中略)
自分が暮らすのに十分な量プラスアルファの食糧があれば、
ハトは基本的に1年のどの時期でも子育てを始めることが可能です。
寒い時期であっても、人間の家屋やその近くのあたたかい場所に巣をつくれば、
ヒナも凍えずにすみます。
こうした事情や体質から、ハトは大きな繁栄を手に入れることができました。
細川博昭(2017)
『知っているようで知らない鳥の話』 (サイエンス・アイ新書)
※
- そ嚢(のう)
→ 鳥の食道の一部にある、食べ物を一時的に貯める袋のこと - ピジョンミルク
→ ハトの親鳥がそ嚢から分泌する、ヒナを育てるための栄養豊富な液体
鳥は哺乳類に劣らず独自の子育て法を持っているわけマボかあ。
興味があれば、検索してみてください。
ハヤブサが……インコの親戚!?
今度は「ハヤブサがインコ」とは!
だって、ハヤブサって……。
wikipedia「ハヤブサ」より(2022年7月10日閲覧)
山階鳥研自然誌研究室の山崎剛史室長は「ハヤブサはワルぶったインコだ」というが、
それまでタカ目に分類されていたハヤブサが独立したハヤブサ目となり、
インコに近いグループに分類された。
ワシ、タカのように精悍なイメージの強いハヤブサが、
かわいいインコに近いというのは意外だが、
ハヤブサはDNA配列がインコにより近いため、
インコと共通の祖先から文化してきたとされるのである。
奥野卓司(2019)
『鳥と人間の文化誌』(筑摩書房)
下に向かって鉤状に曲がったくちばし、
両眼視に適した正面を見た両眼、
獲物の肉に食い込む鋭い爪、
オスよりメスの方が大きい体躯。
猛禽類を確信させていたハヤブサ類の特徴は、
行動や習性が近いことから起こった進化の収斂の結果でした。
細川博昭(2017)
『知っているようで知らない鳥の話』 (サイエンス・アイ新書)
猛禽類の常識を揺るがす分類の発見ですね!
羽毛とウロコ
ウロコと鋭い爪の足のアップから始まり、
やがて画面が引いていくと小鳥だということがわかるという演出がされているね。
「まるで恐竜!」という特徴がよく表れているのが、この足とも言える。
鳥の祖先である肉食恐竜は、
遺伝子を少し変化させることで、皮膚のウロコを羽毛に変えました。
鳥の遺伝子の解析から、羽毛とウロコの遺伝子のベースは共通していて、
わずかにスイッチを変えるだけで、
羽毛⇔ウロコ⇔ツルツルの皮膚、
の切り替えができることがわかっています。
(中略)
羽毛⇔ウロコの切り替えがよくわかるのが、ふだんからウロコ状の皮膚が目立つ足です。
進化して筋ばった細い足になりましたが、
鳥の足の原型は肉食恐竜の足。
鳥の足の表面に見られるウロコ状の皮膚は、祖先の皮膚の名残りでもあります。
そしてそれは、住環境など、状況次第で羽毛に変化させることが可能なことを、
寒冷な気候に適応したライチョウやシロフクロウが教えてくれます。
細川博昭(2017)
『知っているようで知らない鳥の話』 (サイエンス・アイ新書)
同じ遺伝子の働きから生まれた兄弟のような器官ということだね。
wikipedia「スズメ」より(2022年7月10日閲覧)
wikipedia「ライチョウ」より(2022年7月10日閲覧)
鳥と爬虫類のつながりを示す進化の証拠マボ!
常識だと思っていることが違ったり変わったりしていることってよくあるから、
いろんなことに興味を持っておかないといけないね。
まとめ
- ハトは幼いヒナをミルクで育てる
- ハヤブサはワシやタカよりもインコに近い鳥
- 羽毛とウロコの遺伝子のベースは共通していて、羽毛とウロコの切り替えがされてきた













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