【地獄/辺獄/煉獄】聖書の中の「地獄」╿西洋絵画の悪魔的な世界②

こんにちは、はてはてマンボウです。

今回は

西洋絵画の悪魔的なこわーい話

の続きです、まぼ。

 


 

 

西洋絵画の悪魔的な世界 ①聖書の中の悪魔たち

前の記事をチェックしたい人は、こちらを見てくれ~

 


 

今回は、地獄をめぐるさまざまな考え方を見ていくよ。
梓
梓
じ、地獄……ごくり

 

聖書の中の地獄の世界

マンボウちゃん、地獄ってどんなイメージかな?
梓
梓

 

河鍋暁斎
『閻魔大王浄玻璃鏡図』
(イスラエル・ゴールドマン・コレクション)
えー、
悪人が死んだら行くところでして、
そしてエンマ大王がいまして……
なるほど、
日本の地獄のイメージはそんな感じだよね。
梓
梓

ヤン・ファンエイク『キリスト磔刑と最後の審判』(部分)

(メトロポリタン美術館、ニューヨーク)

 

西洋絵画の地獄は、しばしば、死んだ人のうち悪人が行くような場所として描かれる。
梓
梓

ジョヴァンニ・ダ・モデナ『最後の審判』部分

(聖ペトローニオ教会、ボローニャ)

 

地獄に落ちた人々が責め苦を受ける場面も描かれてきました。
梓
梓
なるほど。

日本の地獄とよく似ているというわけまぼねえ。

それじゃあ、まとめますよ~。

ちょっとちょっと!

まだまだ終わっちゃ困るんだ。

地獄っぽいけどちょっと違う、

という、いくつかのものについて話さないとね。

梓
梓
はて。

 

辺獄(リンボ)

ヤン・ブリューゲル、ルーベンス 『人間の堕落とエデンの園』

(マウリッツハイス美術館、デン・ハーグ)

 

エデンの園で神に背いて知恵の実を食べて以来、

「人類は生まれながらに罪を背負っている」

と考えられてきた。

梓
梓

 

アンドレア・マンテーニャ『キリストの磔刑』

(ルーヴル美術館、パリ)

 

その原罪は、

「イエスが磔刑に処されることで許された」

というわけだ。

キリストの死と復活は、人間を罪から救う出来事とされている。

梓
梓
良かった良かった、ちゃんちゃん。
だけど、

「イエスが磔刑に処される前に生まれては死んでしまった人たち」

はどうなるだろう。

あるいは、「洗礼を受けずに死んでしまった人」は?

梓
梓

 

アンドレア・ダ・フィレンツェ『辺獄へ降りるキリスト』

(サンタ・マリア・ノヴェッラ教会、フィレンツェ)

 

ということで、

「リンボ(辺獄)」

という考えが生まれた。

梓
梓

 

カトリックに「父祖たちのリンボ」という言葉があります。

ここでの父祖たちというのは創世記に登場するあの父祖たちです。

(中略)

これらの父祖たちはいずれもキリスト教以前の者たちですが、彼らはキリストの救いに与れるのでしょうか?

彼らは天国に行けるのでしょうか?

いやそもそも、彼らは今どこにいるとされるのでしょうか?

彼らはリンボにいるとされます。

リンボとは天国と地獄の中間にある浄化の場所を指します。

彼らはそこで浄化されてキリストの救いを待っているとされるのです。

 

秦剛平(2011)『天使と悪魔 美術で読むキリスト教の深層』(青土社)

 

キリストは、十字架上で死んだ後、
復活までの間に死者のもとへ下り、
そこにいた人々を救い出したとされてきました。
梓
梓

 

煉獄

ギュスターヴ・ドレ『煉獄の入口』

 

「死んだあとすぐに地獄へ行くほど悪くないけど、天国へすぐやるのもなあ……」

という人たちが送られたのが煉獄。

カトリックでは、天国に入る前に魂が清められる場所として考えられてきた。

梓
梓

 

煉獄とは微罪を犯した人々の魂が行くところで、ここで罪を浄化してから天国に入る。

つまり天国への中間地帯で、ここにも罪の軽重によって責苦や試練が待っていた。

つまり有限の地獄と言うこともできる。

そして煉獄の役割は終末の時、死顎の審判をもって完了し、煉獄は閉ざされ、天国と地獄だけになるのである。

 

利倉隆(1999)『悪魔の美術と物語』(美術出版社)

 

聞いたことのあるような無いような言葉もありましたけど、いろんな考え方があるのねえ。

でも、いちいちややこしいような……。

それは、教派によってそれぞれの考え方にアレンジを加えていたり、概念そのものを否定していたりするから。

お互いがお互いを「その考えは違う! 実はこうで……」としてきたら、ややこしくなるのも当然だよね。

「絵画表現としてこういう考えもある」という気楽な気持ちで知っておくぐらいでいいと思うよ。

梓
梓

 

まとめ

  • 悪人は地獄に落ちて責め苦を受ける、というのが西洋絵画の地獄の典型パターン
  • リンボは、キリスト以前に亡くなった人々などをめぐる問いと結びついて語られてきた。(辺獄)
  • 地獄に行くほど罪深くはないけれど、天国へ行くほど清らかではない人が入るのが煉獄
  • ただし、教えによっては考え方が異なる

 

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こっちはなんだかスケールが大きくて……とにかくチェック、チェックマボよ~

 

”奇想の画家”河鍋暁斎が描いた地獄についての記事マボよ~

 

参考文献

  • 利倉隆(1999)『悪魔の美術と物語』(美術出版社)
  • 秦剛平(2011)『天使と悪魔 美術で読むキリスト教の深層』(青土社)