こんにちは、はてはてマンボウです。
西洋美術史の流れを回遊しているところです。
今回は、解説第4弾。
いよいよ現代が近づいてきたね。
梓
良かった。
マンボウ頭がパンパンです……
【ロココ/新古典主義/ロマン主義】おフランス⇒古典とロマンの対立╿5分でわかる西洋絵画③
ロココ、新古典主義、ロマン主義の記事を簡単にまとめてます。気になる人はこちらもチェックしてくれ~
それじゃあ今回も、各時代を一言でまとめていくよ
梓
目次
日常的な風景をリアルに描く╿写実主義
ミレー
『落ち穂拾い』 /(オルセー美術館、パリ)
空想のロマンよりも日常のリアルを!
梓
またまた前の様式への反動ですか。
たしかに、この絵を見ると日常生活に密着って感じですねえ。
ロマン主義の直後、19世紀半ばの潮流が写実主義だ。
新古典主義だとかロマン主義だとかは、歴史的なモチーフを描いている。
西洋絵画の世界では、キリスト教やギリシャ・ローマといった歴史画というのが伝統的に評価されてきた。
梓
神話の世界の美しい作品もいいけれど、素朴な日常な絵画もいいまぼねえ。
マダム大好き印象派! でも、ちょっとその位置は近すぎるんじゃ……
モネ
『印象、日の出』
( マルモッタン美術館、パリ)
光を表す印象派!
梓
光を表す、はて。
なんとなくぼやっとした優雅な絵が印象派なんじゃ。
19世紀後半の印象派では、日常生活の中の光の感覚を表すために、ぼやっと描いている。
ちゃんと遠くから見たかい。
梓
遠くから、はて。
印象派では、原色を並べて描いている。
これを遠くから見ると、色があわさって新たな1色が生まれるんだ。
なので、遠くから見ないと意味がない。
梓
形のないものを形に表す試み、象徴主義の世界
クリムト
『接吻』
( オーストリア・ギャラリー、ウィーン)
不安や苦悩、神話や文学の象徴
梓
これまでに比べると、ずいぶんと自由気ままな描き方ですね。
なんだかもう、様式、と言えるものもないような。
印象派と同じく19世紀後半に出てきたのが象徴主義だ。印象派もそうだけど、既存の描き方にとらわれない様式だね。
梓
象徴主義っていうことは、なにかを象徴しているんですか。
目の前の世界ではなく、心象世界を表そうとしたものが多い。
梓
そして現代へ
ピカソ『ゲルニカ』
( ソフィア王妃芸術センター、マドリード)
※画像は大塚国際美術館のもの
奔放になった絵画は、20世紀以降、その様式のバリエーションにおいて留まることを知らない。
梓
現代アートって
「この時代と言えばこう!」
みたいなものもないような。
というわけで、19世紀までの絵画をざっと概観してみた。
梓
マンボウも少し賢くなった気がします。
美術展に行くときなんかには、参考になりそうですね、はってはて♪
まとめ
- 写実主義では、農民の生活など、人々の日常がリアルに描かれる。
- 印象派の絵画は、遠くから眺めると、色彩が混ざり合う!
- 象徴主義では、既存の描き方にとらわれず、心象風景の象徴を自由に描いた。
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象徴主義の画家、クリムトについてまとめた記事マボよ~
参考文献
- 大塚国際美術館・NHK文化センター・有光出版株式会社(1998)『西洋絵画300選』(有光出版)
- 城一夫(2012)『常識として知っておきたい「美」の概念60』(パイ インターナショナル)
- 早坂優子(2006)『鑑賞のための西洋美術史入門』(視覚デザイン研究所)
- 早坂優子(1996)『巨匠に教わる絵画の見かた』(視覚デザイン研究所)参考文献
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