今回は、「西洋絵画の翼を持つ人たち」
シリーズ第2弾です。
前回までの記事を確認したい人は、こっちをチェックしてくれ~。
って話でしたかね、まぼ。
「天使とはいったいなんなのか」
を見ていこう。
「神の使い」としての天使
レオナルド・ダ・ヴィンチとアンドレア・デル・ヴェロッキオ
『受胎告知』
(ウフィツィ美術館、フィレンツェ)
『受胎告知』
のシーン。
これは、聖母マリアが神の子イエスを受胎したことを、天使ガブリエルが伝えに来たシーンだ。
まさに、お告げを伝えに来た
「メッセンジャー」
というわけですね。
天使というのは、
ユダヤ教、
キリスト教、
イスラム教
における神の使いのこと。
神様のメッセージを人間へ伝えにやってくるのが天使だ。The messengers of God.
中世にほぼ完成されたキリスト教の天使論によると、
天使はまず創造主である神によって創造された。
……そして彼らの主なはたらきは「神の御使い」すなわち神と人間との仲介をはたすことである。
利倉隆(1999)
『天使の美術と物語―カラー版』
(美術出版社)
元の意味はいずれも「使者、伝令」で、
神に代わって「告知」や「制裁」や「守護」を行い、
時に神自身の神秘的な擬人像ともなります。
つまり、聖書において、神と人との間を取り持つ天使は、神の意志が明らかとなる場面に登場します。
平松洋(2015)
『「天使」の名画』
(青幻舎)
悪魔と対比される
「悪魔」について見ている記事は、こっちマボよ~。
あらっぽい戦闘シーンも!?
レンブラント・ファン・レイン
『天使と格闘するヤコブ』
(ベルリン国立絵画館、ベルリン)
天使と取っ組み合いのケンカを!
はヘブライ語聖書(旧約聖書)のワンシーン。
ヤコブのもとに突然やってきた天使が、ヤコブと格闘する。
これに勝利し神の試練を乗り越えたヤコブは部族を導いていく。
彼はユダヤ人の先祖でもあるんだ。
まとめ
- 天使は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教における「神の使い」
- ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の神さまは全て同じ!
- 神の使いとして人間に試練を与えることもある
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参考文献
- 利倉隆(1999)『天使の美術と物語―カラー版』(美術出版社)
- 平松洋(2015)『「天使」の名画』(青幻舎)