今回は日本海を回遊して、出雲大社へとやってきました。
この先をまっすぐ進むと出雲大社に着くんだ。
目次
「出雲大社」……さて、なんと読む?
……こうして大国主大神様は目に見えない世界を司られ、
天照大御神様の御命令によって高天原の諸神がお集まりになり、
大国主大神様のために宇迦山の麓に壮大なる宮殿が造営されました。
そして大国主大神様は永久にお鎮まりになって人々の幸福のために慈愛をそそいで下さることになり、
今に至るまで厚い信仰をお受けになっています。
この荘厳な御社は天日隅宮を始め様々な名称で称えられてきましたが、
現在は「出雲大社(いづもおおやしろ)」と申しております。
「出雲大社『出雲大社と大国主大神』」より
大社造りの拝殿で、二礼四拍一礼
海が近くにあることが感じられるね。
あ、そういえば二拝とか一拝とか、聞きなれないですけど、二”礼”じゃないんですか。
- 九十度しっかり腰を傾けるのが”拝”
- 六十度ぐらいが”礼”
- 軽く頭を下げるのが”揖(ゆう)”
九十度も腰を折るなんて、やってみると意外に一苦労ねえ。
「いまから始めます」
「終わりました、ありがとうございました」
という意味を込めて、浅く揖をするとなお良いよ。
「一揖・二拝・四拍・二拝・一揖」というわけだ。
「大社造り」の特徴と、日本最大級の注連縄!
大社造り
その神様を直接拝むのは恐れおおいので、少し離れたところから拝むための場所が拝殿だ。
出雲大社は「大社造り」と呼ばれる様式。
妻は「側面」という意味だ。
屋根の側面(=妻)の側がこっちを向いている。
「平入」の伊勢神宮は、その名の通り屋根の「平たい」正面がこっちを向いているよね。
ヒノキの樹皮を使っている、屋根を覆っている。
お寺と違って、屋根瓦はほとんど使われていないんだ。
神楽殿の注連縄(しめなわ)
人と比べると大きさがよくわかるわねえ。
拝殿の注連縄は長さ6.5m・重さ1tだから倍以上の大きさなんだ。
出雲大社で祀られているのは?
大国主大神と大黒様
だけどマンボウちゃんの言うとおり、オオクニはダイコクとも読めるよね。
だから後世、神道の大国主大神は、仏教の大黒様と同一視された。
これを神仏習合と言う。
八雲立つ出雲の国が神の国・神話の国として知られていますのは、
神々をおまつりする古い神社が、今日も至る処に鎮座しているからです。
そして、その中心が大国主大神様をおまつりする出雲大社です。
大国主大神様は、広く“だいこくさま”として慕われ、日本全国多くの地域でおまつりされています。
大神さまがそれぞれの地域でお示しになられた様々な御神徳は数多くの御神名によって称えられております。
「出雲大社『出雲大社と大国主大神』」より
神仏習合の記事を見たい人はこちらをチェックしてくれ~
因幡の白兎
大国主大神は、因幡の白兎を助けてあげた話でも有名だ。
稲佐の浜
国譲り、そして現代へ
しかしあるとき、天の神からこの国を渡すよう、求められる。
国譲りといわれているね。
力では勝てないとわかり、大国主大神は天の神たちに国を譲る。
その代わり、大国主大神は特別に住むところをもらった。それが出雲大社。
大国主大神へ仕えた者たちの子孫は、やがて出雲を治めるようになる。
この系譜は現代にまで続いていて現在も出雲大社の宮司をしている。
出雲大社の司祭は天照大神の子孫、というわけだ。
まとめ
- 出雲大社(いずもおおやしろ)は大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)を祀っている。
- 「大社造」と呼ばれる造形には「妻入り」の特徴あり。神楽殿には日本最大級の注連縄!
- 天照大御神の子孫が現在の出雲大社の宮司につながっているとされる。
基本情報
〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東195
参考資料
- 神社本庁(2012)『神社のいろは』(扶桑社)
- 神社本庁(2012)『神話のおへそ』(扶桑社)
- 神社本庁(2013)『神社のいろは 続』(扶桑社)
- 神社本庁(2013)『遷宮のつぼ』(扶桑社)