【忍者の掟】コスチューム/伊賀・甲賀/忍術╿忍者のリアルに迫る本

こんにちは、はてはてマンボウです。

 

はて、忍者の掟、とは?

『忍者の掟』は現役の忍者である川上仁一さんの著書

「本当の忍者とはどういう存在なのか」について解説している本だよ。

梓

川上仁一(2016)『忍者の掟』(角川新書)

 

現役の忍者!

現代でも忍者を続けている人がいたマボか!

忍者の姿と定義

さて、「忍者」といったらマンボウちゃんはどんなイメージを思い浮かべるかな?
梓
そりゃあ、もちろん……

藤子不二雄A『新編集 忍者ハットリくん』

これマボよ!
ところが、『忍者の掟』ではこれが全否定されている。
梓
なんと!

 

夢を壊してしまうかもしれないが、

今、皆さんがイメージするような忍者装束は後世の創作で、当時は存在しなかった。

 

忍者装束の一つだと思われている覆面や黒足袋は、

じつは、当時の野良仕事の作業着だったのだ。

 

山へ入ったり、他や畑を耕したりするときは、黒足袋がいちばん働きやすく、日常では汚れが目立ちにくい。

 

覆面は、農作業をするときに強い陽射しや虫刺されを防ぐために顔を隠すものだった。

今でも、農作業のときに頭巾のようなものを被っている女性たちをよく見かけるだろう。

 

な、なんと……その辺のおじちゃん、おばちゃんと同じ格好だったとは、はて……
「正しく忍者・忍術のイメージが伝わっていないのは、忍者・忍術が学問として明確に定義なされてこなかったからだ」として、

『忍者の掟』では、これらの定義を次のように書いている。

梓

 

忍術とは、四季があり複雑な地形をした日本の国土や人と自然を一体と考える日本独特の風土や文化・心性のなかで、長い時間をかけて醸成されてきたものである。

 

武術のイメージが先行しがちだが、もっと広く、諜報、謀略、奇襲を行うための軍用技術だ

 

今は昔日よりはるかに進歩した同様の軍事技術が存在するが、

忍術はあくまで日本の古典的な軍事手段として認識すべきで、

現代のスパイや特殊部隊のようなものとはまったく異なる。

 

そして忍者とは、忍術を正しい目的(大義)をもって使う者、かつ、それを職業としている者である。

 

忍術をいくら体得していても、それを使って職務を遂行していなければ、忍者ではない。

 

伊賀と甲賀

伊賀流忍者博物館 ホームページ」より(2021年4月6日閲覧)

 

JR草津線PR動画【SHINOBI-TRAIN編】より(2021年4月6日閲覧)

 

忍者といえば、伊賀と甲賀マボねえ
どちらも忍びを代表する里として有名だね。

 

伊賀は現在の三重県、甲賀は滋賀県にあり、隣同士の県。距離にして30kmほどなんだ。

梓
意外と近いマボねえ。

あ、だからこそ伊賀と甲賀の争いが生まれたわけマボか!

dアニメストア「バジリスク~甲賀忍法帖~」より(2021年4月6日閲覧)

 

たしかに、大衆小説やマンガ・アニメの世界ではいつも、伊賀と甲賀は争う関係にあった。

 

しかし、『忍者の掟』では、両者はそれほど対立していたわけではなく、むしろ学び合っていた、ということが言及されている。

梓

忍術は一子相伝というが、

毒薬の調合など特殊な技術以外はそれほど厳密に秘密が守られていたわけではなく

じつは伊賀と甲賀は互いに学び合っていたのである。

南北朝の戦いを記す『太平記』は、一三〇〇年代に成立したとされる軍記だ。

 

初めて「忍び」の語が用いられたのは、まさにこの書で、忍びの行動も載っている。

 

盗賊の意とは異なり、夜討や放火の奇襲、攪乱の働きを指して「忍び」という言葉が使用されているのである。

 

(中略)

(室町期から戦国の時代に移ると)同時期に伊賀でも、内部の対立を超えた連合組織として「惣国一機(そうこくいっき)」を形成し、外部からの侵入に備えた。

ここで生まれた独特の兵法としての忍びの術や、それを駆使する忍者は、伊賀、甲賀だけでなく諸国に起こり、地域や特質によって「草」「乱波」「透波」「外聞」等々と呼ばれた。

 

それまで特定の主に属さず活動した忍びのなかから、勢力のある大名には傭兵としてではなく、抱え者として仕える者も出てきた。

忍者は伊賀と甲賀だけではなかった、というわけマボね!

 

忍びの術技

「一子相伝、他言無用」の信用性

さて、忍者といえば不思議な忍術を数多く使うイメージがあるよね。
梓

岸本斉史『NARUTO -ナルト-』(集英社)より

 

影分身とかマボよねえ。

マンボウちゃんも忍者になったらできるマボか?

残念ながら、そういう理想・空想ばかりの忍術は『忍者の掟』で否定されている。
梓

江戸時代中期以降に書かれた秘伝書には、このように信用できない部分や不明な所が多々ある。

 

「こういうことができたらいいな」という願望や、

「忍術はこうあるべきだ」という理想論で書かれたからだろう。

 

それを「一子相伝、他言無用」で秘密にし

誰かが検証して「できない」と言うと、「修行不足だ」と決めつける

 

そういうものも多いのだ。

マンボウちゃんが分身の術を使える可能性はないということマボねえ……ショックまぼよお……

 

修練の数々

では、実際には忍者がどんな修練をしていたのかを見ていこう。
梓

 

  • 無息忍:椿の葉を噛むなどして呼吸音を無くし、自分の存在を無くす
  • 無足忍:足音を無くす
  • 無臭忍:臭いのする食べ物を避け、葉を噛みあわせたり舌を動かしたりして唾液を分泌させ口臭を消す

 

けっこう地味マボね。
地味ながら辛いトレーニングも多い。たとえば、「裸足」。

 

どんな天気の日でも、どんな地面を行くときも裸足。すると、足の裏が頑丈になるらしい。

梓
うっ……たしかに、夏の暑い日にアスファルトをの上を歩くのを想像すると辛そうマボ……
この種の訓練は、昔の武士が取り入れていた節もある。
梓

 

津本陽(原作)とみ新蔵(作画)『薩南示現流』(リイド社)より

 

忍術と呪術

呪術……穏やかじゃないマボね……忍術とどう関係があるマボか。
秘密裏に相手を追い詰めていくという点では、呪術は有効だったらしいよ。

 

たとえば、よくある藁人形は忍者も使っていたらしい

梓

呪いをかけていることを相手に知らせる。

すると、ちょっとした怪我をしても相手は「呪いをかけられているせいだ」と思うようになり、精神的に追い詰められていく。

 

また、呪術にはサンスクリット語を使うこともあったそうだ。梵字だね。
梓

wikipedia「サンスクリット」より(2021年4月6日閲覧)

 

人間には、自分に理解できないものを「ありがたい」と感じる心理があり、その心理を利用することが、呪術や忍者の術技にもなっているのである。

 

「九字護身法」もまた、呪術の一つといえる。
梓
九字護身法? はて?
忍者が、

「臨、兵、闘、者、皆、陣、烈、在、前」
(りん ぴょう とう しゃ かい じん れつ ざい ぜん)

 

と唱えるアレだね。

梓

 

忍術に取り入れられた修験道の行法で特に有名なのは「九字護身法」で、忍者漫画などには必ず出てくる。

 

やり方は、まず「臨、兵、闘、者、皆、陣、烈(裂)、在、前」の九字を著わす印を結び、次に刀印を結び、九字を唱えながら「えいっ!」と空を切る

 

もともとは道教や密教のまじないで、摩利支天の加護が得られるとされていた。

 

忍者は、これにより戦いの前に精神を安定させていたという。

 

つまり、印と呪文による精神コントロールだ。

 

九字護身法は方式どおりにきちんとやらないといけないが、

なにより、「神仏の加護があるから最後まで諦めてはいけない」という心構えの部分が大切なのである。

 

「臨、兵、闘、者、皆、陣、烈(裂)、在、前」には、「兵に臨んで闘う者はみな陣を破り前に在り」という意味合いもある。

 

ほかにもいろんな「忍術」が紹介されていますマボよ~

詳しくは本をチェックしてみてくれ~

まとめ

  • 忍者特有のコスチュームの一つだと思われている覆面や黒足袋は、じつは、当時の野良仕事の作業着
  • 伊賀と甲賀はお互いに交流しあっていたし、忍者はこの2つの地以外にも全国に存在した
  • 地道な努力で身体を修練しながら知識を会得しつつ、時に呪術まで用いるのが忍術

 

参考資料

 

みんなでシェアしてくれ~はってはて~

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です