今回のシリーズ記事では
「どうやって英語を勉強するのか」と
「勉強の本質とは何か」
を考えていくそうマボ。
ぼぼぼ、お勉強、お勉強マボねえ……。
前回までの記事は、こちらをチェックしてくれ~。
引き続き『英語独習法』を見ながら、具体的にどのような学習法が必要なのかを見ていこう。
氷山の水面下の知識
本の中では「共起の知識」と呼ばれている。
pursueとchaseという二つの動詞は、日本語ではともに「追いかける」と訳されているが、
pursueはcarrier, goal, degree, educationなどが共起目的語となりやすく、
chaseの共起目的語はcat, rabbit, ball, packなどが多い。
前者は抽象概念、
後者は物理的に動くものが「追いかける」対象になることが多く、
この共起目的語の違いが二つの同士の「意味の違い」になっているのである。
具体的には、この共起の知識を含めた次の6つだ。
- その単語が使われる構文
- その単語と共起する単語
- その単語の頻度
- その単語の使われる文脈(どのくらいフォーマルな感じを与えるのか)
- その単語の多義の構造(1つの単語がどのぐらい多くの意味を持っているのか)
- その単語の属する概念の意味ネットワークの知識(単語と別の単語の関係性の知識)
日本語と英語のスキーマのズレ
英語を無意識に使えるに至るまでのステップを要約すると次のとおり。
〇認識
- 日本語スキーマを無意識に英語に当てはめていることを認識
〇比較
- 英単語の意味を文脈から考え、日本語で対応する単語と比較
- 日本語と英語の比較から、日本語と食い違う英語独自のスキーマを探す
〇練習
- 「英語のスキーマ」「日本語のスキーマとのズレ」を意識しながらアウトプットの練習
英語スキーマ探索法
語彙を育てる熟読・熟見
まずは語彙力を鍛えることが最も重要だとね。
語彙がなければ、スキーマを身につけることもできない。
語彙が少ないうちからリスニングするよりは、
語彙を強化してスキーマを身につける方がよっぽど先だ、ということ。
何度も読み返す「熟読」の方が効果的なんだ。
日本語字幕と見比べながら英語の聞き取りをする「熟見」もおススメされているよ。
最後に、次の記事では「勉強とは何か」というところにもう一度立ち返ってみよう。
まとめ
- 英語スキーマとして「氷山の水面下の知識」が存在する
- 日本語スキーマと英語スキーマを「意識」「比較」し「練習」することが重要
- Cambridge English Dictionaryや英辞郎 on the WEBなどのツールを通して英語スキーマを探れ!
- まずは英語スキーマに基づいた語彙力を育てることから。そのためには、熟読・熟見! リスニングやスピーキングは後から。
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参考資料
- 今井むつみ(2020)『英語独習法』(岩波新書)