今回は、仏像の見分け方……はて。
マンボウが知っているわけないじゃない。
詳しく教えてくださーい。
目次
大きく分けて4種類……その歴史は?
①如来(にょらい)
②菩薩(ぼさつ)
③明王(みょうおう)
④天(てん)
の4種類。
それぞれ、違った出自や役割があるんだ。
悟りを得られた姿の「如来」
まずは釈迦如来から
「悟りを開いた者」
仏教世界で一番すごい立場にある。
釈迦如来
(飛鳥寺、奈良)
インドの王族だった釈迦が、修行の末に悟りを開いて教えを始めたのが仏教の始まり。
だから「悟りを開いた者」である如来も、最初は釈迦1人だった。
「いまはもういないお釈迦さまの姿を現世でも一目見たい!」
という思いが、仏像の始まりになったとも言える。
「偶像」
という意味だよ。
平行世界からこんにちは
紀元前5世紀に、もう入滅しているからね。
毘盧遮那(びるしゃな)像
(東大寺、奈良)
「この世界以外にも、如来のいる世界がいるんじゃないか」
という仮定ができた。
そうすると、後はもういくらでも如来が出てくる。
薬師如来、
阿弥陀如来、
毘盧遮那如来、とね。
ただし、1人だけ例外の如来がいる。
大日如来
この両部曼荼羅に描かれている大日如来の姿は、
釈迦如来や阿弥陀如来のような出家の姿ではなく、
うず高く髪を結うなど、一般に菩薩形と呼ばれる姿をされて他の如来とは異なっている点が特徴といえます。
菩薩形の姿である大日如来は、宇宙の神格化とも考えられる密教観から、
宇宙の真理そのものを現す絶対的中心の本尊として王者の姿をされているといわれています。
その姿は帝王にふさわしく
五仏を現した宝冠(ほうかん)をつけ、
菩薩よりもさらにきらびやかな装身具を身にまといます。
背に負う光背は円く大きなもので日輪を表し、
諸仏諸尊を統一する最高の地位を象徴するにふさわしい威厳のある姿です。
「高野山霊宝館」より
壮大なパラレルワールドですねえ、はて。
豪華な修行スタイルの「菩薩」
十一面観世音菩薩立像
(「長谷寺」より)
如来に比べてフットワークが軽い。
釈迦が王族だった頃をモチーフにしているから、如来に比べてゴージャスな装いが多い。
千手観音像
(仁和寺、京都)
騎獅文殊菩薩像
(「安倍文珠院」より)
怒りの姿の如来の化身「明王」
不動明王坐像
(「東寺」より)
怒りでもって無理やりにでも仏の道に目覚めさせようとするのが明王。
如来の化身の姿でもある。
まんぼう、悪いことしてないまぼ~許してくれ~。
大日如来も明王も、密教の重要な仏たちだ。
インドの神さま借りてきました「天」
実は仏教が始まったとき、
インドには別の神話や教えが根付いていた。
こうした物語から神さまたちを拝借して生まれたのが、
「天」
と呼ばれる仏たちだ。
そんなのありなんですか。
ヒンドゥー教の神々が仏教に取り入れられる流れについてはこちらの記事をチェックしてくれ~
金剛力士像
(東大寺、奈良)
兜跋(とばつ)毘沙門天立像
(「東寺」より)
「天部」の仏
ってことなのねえ。
まとめ
- 仏には「如来・菩薩・明王・天」の4種類がある。
- 如来は、元々は悟りを開いた釈迦のこと。平行世界からやってきた如来も多数。
- 悟りを目指して修行をしながら民を救うのが菩薩。ゴージャスな格好。
- 如来の化身でいつも怒っている姿を見せているのが明王。
- インドの神さまに由来するのが天。身近な仏さまもいっぱい。
「曼荼羅」と「仏」シリーズ
これでとっつきやすくなるはず……マボ!